【京都市中京区】えっ、京町家に防空壕が!? お雛様・通り庭・商家の秘密…京町家期間限定公開
地下鉄烏丸御池駅から徒歩7分。京都市中京区の高倉通に、普段は完全予約制の京町家があります。「高倉邸」として文化を日常生活に持って帰っていただけるような体験施設として展開し始めています。「高倉邸 -SAISHI-(彩紙)」は株式会社和紙来歩(わしらいふ)が運営する和紙ショールームです。2026年3月14日まで開催されている「針と糸を使った和綴じ体験とコラボカフェ」を訪れました。

訪れた人が思わず二度見するのが、床下に眠る「防空壕」です。昭和19年(1944年)、終戦の1年前に大丸太を掘り抜いてつくられたもので、現在はコンクリートで補強されています。研究者からも「貴重」と評されるほどの歴史遺構が、京都の町家の床下にひっそり残っているとは——来訪者はみな驚きを隠せません。

この町家はもともと「加徳商店」という和紙問屋の商家。現所有者・加藤幸雄さんのご先祖が代々商いを営んできた場所で、建物には京商家の知恵が随所に息づいています。2階にはお得意様専用の接待部屋と専用動線が確保され、二つの玄関、奥まで続く通り庭、女中部屋の痕跡……。一歩踏み込むたびに、100年以上前の暮らしが浮かび上がってきます。

この季節ならではの楽しみが「お雛様」です。代々この家に受け継がれてきたお雛様が、古い京町家の静かな空気の中に丁寧に飾られています。博物館のガラス越しでは味わえない、生きた雅やかさがそこにあります。観光地ではなく、本物の商家でひな飾りに出会える体験は、いまの京都ではなかなかできません。

現在このショールームには、関西国際空港のハイブランドを手がけた職人による和紙作品も展示されており、伝統と現代の美意識が交差する空間になっています。一般公開は年に2回のみ。次は11月まで機会がありません。

- 住所
- 〒604-0827 京都市中京区高倉通押小路上ル瓦町562番
- 営業時間
- 特別公開:3月8日(日)〜14日(土)10:00〜16:00 予約不要・入場無料
- 最寄り駅
- 地下鉄烏丸御池駅
- 関連リンク
※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。






