【京都市北区】皇城鎮護の北神上賀茂神社も幻想的な雪景色に包まれました! ならの小川の見事なエコシステムとは?

近畿最強寒波となり大雪に見舞われた2025年2月9日に上賀茂神社を訪れると一面銀世界となる幻想的な風情を醸し出していました。この社の歴史ロマンに思いを馳せながら雪に覆われた境内を散策してみました。平安京という新たな都で延暦寺などとともに、鬼門の守り、皇城鎮護の神とされたのが平城京よりも古の昔からこの上賀茂の地にあったと伝承される上賀茂神社でした。1994年には世界文化遺産に登録されています。

上賀茂神社

さて、二の鳥居の前に神馬舎があります。G1馬の子の白馬が神馬(しんめ)として奉仕しています。2021年に10年ぶりに交代した現在の神馬「神山号7世」は、2004年の桜花賞など日米の重賞を制したダンスインザムードの子。実際に生きた神馬が奉納されている神社は全国でも10社ほど。神社で世話をできなくなってきたため、絵馬で奉納する形に、しかもだんだん小型化していきました。

上賀茂神社

参道から二の鳥居をくぐって正面へ。まずもって目に飛び込んでくるのが、檜皮葺の屋根が威風堂々と横たわる「細殿」と一対の「立砂」との繊細なコントラストがある風景です。白砂が円錐形に盛り上げられた「立砂」は、賀茂別雷神が降臨したという神山を表していて、神を招請する憑代(よりしろ)となります。目印となるよう松葉が立てられています。

上賀茂神社

さて、上賀茂神社の参拝順路は先ず、片岡の社からともいわれます。片山御子神社ともいうこの社は、上賀茂神社の第一摂社でもあり、賀茂別雷命の母、玉依比売命を奉っています。縁結びの神様として古来より有名で、2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」で吉高由里子さんが演じた源氏物語の作者・紫式部も何度か参拝しています。

上賀茂神社

葵の葉を模したハートの絵馬に願いを書き込んで奉納すると恋愛成就!、ということで、若い女性たちの間で人気のお社です。その片山社の奥に、こちらも朱塗り鮮やかに、左右に回廊をめぐらした、二階建ての楼門があります。まさに京の雅を感じさせる、この光景は、上賀茂神社の象徴ともいうべき姿ですね。

上賀茂神社

神社を流れるならの小川は、境内を出ると、明神川と名をかえ南側に立ち並ぶ「社家」(上賀茂神社の神官さんたちの邸宅)の各家々へと流れ込みます。各社家では、生活用水や水垢離などに大切に使い、その後、汚れた水は廃棄し、清らかな水だけをまた明神川に戻すという、実にエコなシステムが、平安の昔より続けられてきました。

上賀茂神社

このエコシステムを利用して、社家で、神官さんたちが、門外不出の秘蔵の品として栽培していたのが、「すぐき」であり、京都を代表する漬物となった「すぐき漬」です。すぐきはカブの一種、起源は桃山時代にまで遡ると言われますが、皇族や公家など上流階級にしか口にできない貴重な品でした。乳酸菌の発酵によって生まれる酸味があって、独特の味わいです。社家群の北側にある、漬物の「なり田」さんなどで購入できます。

上賀茂神社

まだまだ語りつくせないエピソード満載の上賀茂神社ですが、それはまた次の話。一度訪れてみてください!

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