【京都市上京区・中京区】NHK大河ドラマ「どうする家康」で中村勘九郎が演じた京の豪商茶屋四郎次郎とは!
NHK大河ドラマ「どうする家康」に登場した中村勘九郎さん演じる茶屋四郎次郎は、出世を見込んでまだちっぽけな田舎大名の徳川家康に財を預け、その危急を何度も救って、自らも日本一の豪商にのし上がった商魂たくましい陽気な男として描かれています。2023年4月7日、京に2つある茶屋四郎次郎の邸宅跡を訪ねてみました。
茶屋家が160年にわたって本拠とした屋敷は、かつての呉服街として、また祇園祭の鉾町としても知られる新町蛸薬師下るにありました。本能寺の変の際、茶屋史郎次郎家初代清延は夜通し駆け続け、いち早く家康に本能寺の変を報せました。堺見物を終えた家康は、京へと向かっている途中、枚方(大阪府)まで来たところで一報を受けたと言われています。
徳川四天王(酒井忠次、榊原康政、本多忠勝、井伊直政)や石川数正、伊賀出身の服部半蔵など手勢は僅かに34名。一度は知恩院での自刃を決意した家康を家臣たちとともに説得し、茶屋四郎次郎が奉行となり、のちに「神君伊賀越え」と語り継がれる畿内脱出を成功させました。
そうした経過もあってか、茶屋家は、江戸時代になると、徳川家の呉服御用を一手に引き受けるようになり、三代清次は朱印船貿易で巨万の富を築き、角倉了以、後藤四郎兵衛とともに京都町人頭を世襲し、「京の三長者」と言われました。
蛸薬師下るの本邸は宝永5年(1708年)の大火によって焼失し、上京区小川通出水上る、現在の近畿農政局付近に移転しました。このためこの地の周辺は今も茶屋町と呼ばれています。
京の豪商たちの豪快な生き様を思い浮かべながら、新町通や小川通りを歩いてみてはいかがでしょうか!