【京都市右京区】キュートなナマズが光に浮かぶ! 国宝「瓢鮎図」の禅問答を現代に再現 幻想アート展が退蔵院で開催中

京都市右京区の妙心寺退蔵院で、幻想的な光のアート展「光と時間 その先に ~ゆるかわふう京都展2025 in妙心寺退蔵院~」が開催されています。注目は、国宝「瓢鮎図(ひょうねんず)」をモチーフにした巨大なナマズの作品。キョロっとした目が愛らしく、今にも飛び出してきそうな迫力に思わず息をのみます。

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この作品を手がけたのは、大阪府出身の現代アーティスト・ゆるかわふうさん。建築用の断熱材を彫り、背後からLEDを当てて光と陰影を描き出す「光彫り™」という独自技法を考案しました。東京藝術大学建築科で学んでいた学生時代、模型素材の光の透過性に着目したことがきっかけだったそうです。

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両親が京都市立芸術大学で日本画を学んでいたこともあり、幼いころから京都の寺社や美術館に親しんできたというゆるかわさん。「京都は私にとって原点のような場所」と語り、今回の展覧会には特別な思いを込めています。

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「瓢鮎図」は、瓢箪でナマズを捕らえようとする禅僧の姿を描いた室町時代の禅画で、「とらえどころのない真理をどうつかむか」という問いを象徴しています。今回の展示ではクラウドファンディングで制作が実現し、支援者から「あなたならどう捕まえる?」という問いへのユニークな回答も寄せられました。

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会場の退蔵院では、昭和の名庭師・中根金作が手がけた名勝「余香苑」もライトアップされ、瓢箪型の池が青い光に照らされて幻想的な雰囲気に。ナマズが棲むという伝承もあり、まさに「瓢鮎図」の世界が現実と重なります。

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他にもまるで実際に水中にいるかのように感じさせるほどの作品や呑み込まれそうなほどの迫力の龍雲図、今にも話しかけてきそうなほど美しく、モデルの藤田二コルさんを描いた天の羽衣など、青い幻想世界が広がっていました。展覧会は12月25日まで。観覧料3,000円(現金のみ)。一般の拝観は16時まで。普段は入れない時間の17時〜、作品展示の特別夜間拝観です。冬の京都で、禅と光が織りなす幻想の世界を体感してみてはいかがでしょうか。

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