西陣の街に数千人が集結! 千両ヶ辻伝統文化祭で和文化を満喫
京都市上京区の千両ヶ辻で2025年9月23日、「第21回西陣伝統文化祭『千両ヶ辻』」が開催されました。秋分の日の祝日とあって、地域住民や観光客など数千人の来場者で大いに賑わいました。
メインイベントの「着物でそぞろ歩き」では、京都雅楽塾の塾生による雅楽の生演奏を先頭に、40数人の和装姿の参加者が大宮通りを練り歩きました。西陣中央小学校をスタートし、千両ヶ辻を北から南へ向かい、最終地点の一条通大宮では、元生糸問屋専務で郷土史研究家の仲治實さんが歴史解説を行いました。
「千両ヶ辻」の名前は、江戸時代中期から生糸問屋や織物問屋が立ち並び、日々千両に値する商いが行われていたことに由来します。参加者は平安時代の内裏跡や豊臣秀吉の聚楽第があった場所、源氏物語「車争い」の舞台について学び、京都の奥深い歴史に触れました。
会場では地元グルメも大人気でした。「麹のごはん 自分らしく」の自家製麹弁当、西陣麦酒のクラフトビール、移動クレープ屋Angeloのクレープなどに行列ができ、地元の「めん処やよい」や町家カフェも限定メニューで祭りを盛り上げました。
文化体験も充実し、築150年の町家「お誂え進一郎」では手摺り型友禅体験を実施。南進一郎さんが江戸時代元禄期に大名の奥方などが着用した「誰が袖」という幻の着物デザインを現代に再現した作品も展示され、来場者の注目を集めました。
上京中学校吹奏楽部の演奏会、西陣織会館での空引機実演、興徳寺での雅楽演奏会など多彩なプログラムが一日中繰り広げられ、同志社大学の人力車サービスも好評でした。来年も秋分の日の開催を予定しており、和文化を大切にする西陣の魅力を発信し続けています。この日は、直ぐ近くの晴明神社の秋の例祭も開催されていました。
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