【京都市西京区】木の個性が音になる 76歳“オルゴール仙人”の静かな挑戦
京都市西端に広がる田園風景、大原野の中腹にある「プリマヴェーラ大原野」。2026年1月4日、その敷地内でバロック同好会によるミニ演奏会が開かれました。バイオリンやフルート、チェンバロのやわらかな音色が冬の森に響き、訪れた人たちを包み込みます。

演奏後には「バロックのあれこれ」と題した講演が行われ、音楽と木工の関係について語ったのが、“おるごーる仙人”の異名を持つ木工家・清水明さん(76)です。

清水さんは木工房「木創舎」を営み、20年以上で100体以上のオルゴールを制作してきました。「今年は突拍子もない発想で、新しい作品に挑戦したい」と意欲を語り、女性の帽子をモチーフにした作品など、自由な発想で制作を続けています。

最大の特徴は、木の種類によって音色が変わること。クスノキやウォールナット、ヤマザクラ、オリーブなどを使い分け、重い木は切れのある音に、軽い木は柔らかな響きになるそうです。「木に敬意と感謝を持って向き合うことが大切」と話し、一つひとつの作品に木の個性が生かされています。

2024年には工房をプリマヴェーラ大原野の敷地内へ移転。「年に一度、2週間ほどの展示会をここで開きたい」と構想を温めています。カフェを訪れる人にも作品を見てもらえる環境が整い、地域との交流も広がりそうです。さらに、プリマヴェーラ大原野の近くにある竹林では「鎮守の杜」プロジェクトも進行中。竹林を整備し、茶室や剣道場づくりにも取り組んでいます。

約25年前にオルゴールの音色に魅了され、独学で技術を磨いてきた清水さん。「効率や生産性を考えず、音に一喜一憂する時間も大切」と語ります。木の温もりと優しい響きが生まれる工房から、これからも新たな作品が生まれていきそうです。

※オルゴールサロン見学可(要予約)
- 住所
- 京都府京都市西京区大原野灰方町779−1
- 電話番号
- 080-5707-7209
※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。





