【京都市東山区・中京区】「国宝」の二大舞台を巡る! 南座まねきに見る「二枚目」「三枚目」の秘密。日本舞踊の神髄

京阪祇園四条駅から、映画『国宝』の舞台にもなった南座、そして先斗町歌舞練場へと2025年11月30日に足を運びました。12月の吉例顔見世興行を前に、南座の劇場正面には出演者の名を記した巨大な「まねき看板」が連なり、その迫力に圧倒されます。この華やかな南座の光景から、歌舞伎界で役者を分類するユニークな呼称「二枚目」「三枚目」の起源に思いを馳せました。

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「二枚目」は美男子、「三枚目」は道化役を意味しますが、これは江戸時代の劇場の入口に並べられた七枚の看板の「順番」に由来します。一番目の看板が座頭や主役級、そして向かって二番目、つまり「二枚目」に書かれたのが、物語の華となる「色男役」でした。一方、三番目、つまり「三枚目」には、笑いを誘う「道化役」が記されました。

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南座のまねきを見上げ、当代のトップスターたちがこの「二枚目」や、時には「三枚目」も演じ分ける芸の幅に感嘆するのも束の間、先斗町通へと足を進めると、事態は一変しました。

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この日、歌舞練場へ向かう道は、前夜に発生した大規模火災の影響で通行止め規制が敷かれていました。火災は29日午後8時前に先斗町通の飲食店から出火し、木造密集地であるため消防車24台が出動する事態となったのです。幸い怪我人は出ませんでしたが、30日も鎮火後の現場検証や安全確保のため、先斗町通の一角は消防隊員や警察官によって立ち入りが制限されていました。

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そんな緊迫した状況の中、通行を断られかけたものの、「かなめ会」の鑑賞者であることを告げると、現場の係員の方の配慮により、規制区域内を通り抜けることを許可され、先斗町歌舞練場へたどり着くことができました。

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「かなめ会」は若柳流の日本舞踊教室による約9年ぶりの歌舞練場開催でした。外の物々しさが嘘のように、会場内では門弟たちが日頃の稽古の成果を披露し、古典舞踊の名作『鷺娘』や『藤娘』、清元『文売り』など、朝から夕方まで熱演が繰り広げられていました。

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「鷺娘」かなめ会提供

所在地情報
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