【京都市上京区】レトロなのに最先端! 堀川団地で触れる70年前の「団地暮らし」の粋な知恵

「京都モダン建築祭」のガイドツアープログラムとして、2025年11月3日、「研究者と日本初のRC店舗併用住宅へ リノベ団地&堀川新文化ビルヂングを特別見学」が開催されました。このツアーは、京都モダン建築祭実行委員会と京都工芸繊維大学が主催し、京都美術工芸大学の生川慶一郎教授と、堀川団地リノベーションプロジェクトコラボレーターとして同団地に移住し、居住実験に参加しているソシエテヌーベルリュネト視覚研究所の七世 山ノ瀬亮胤さんが案内されました。

堀川団地

見学の中心となったのは、堀川団地と堀川住宅椹木町団地廃団地店舗跡(京都市上京区)です。この建物は、1950年代に建てられた、1階に店舗、2・3階に住宅を設けた日本初の鉄筋コンクリート造(RC造)店舗併用住宅とされています。

堀川団地

当時の暮らしを支えた最先端の知恵
参加者は、生川慶一郎教授の解説のもと、京都府住宅供給公社のご厚意で、普段は立ち入ることのできない団地内の住戸を特別に見学しました。特に注目されたのは、戦後導入された「食寝分離(食事の場と寝室を分けること)」という新しい生活様式を、当時の設計者がどのように住まいに取り入れたかという点です。当時の住居に残る間取りから、日本の住宅が変化していく過程を学ぶことができました。

堀川団地

「記憶の生成」〜団地住人の熱い思い

団地住人の七世 山ノ瀬亮胤さんは、自身の活動拠点である堀川団地の椹木町棟にある廃団地店舗跡で開催中の展覧会「記憶の生成」(11月30日まで開催・11月10日以降は予約公開)でギャラリートークを行いました。山ノ瀬さんは、「この団地は、忘れ去られていく地域の記憶を運ぶタイムマシーンだと思います。このままでは取り壊されてしまうとの思いで頑張っています」と、この歴史的な建物への深い思いを語られました。

堀川団地

京都モダン建築祭とは
京都モダン建築祭(外部リンク)は、京都モダン建築祭実行委員会及び京都市が主催し、京都に現存するモダン建築を一斉公開するプロジェクトです。今年は11月1日(土)から9日(日)まで開催され、過去最多126件の建築が参加しています。

堀川団地椹木町の廃団地店舗跡はこちら↓ ※通常は立ち入ることができません。撮影は京都モダン建築祭のツアー限定で許可されました。

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