【京都市北区】「明治湯」が「明司湯」に。京都銭湯甦生プロジェクト始動、8月1日新規開店!
京都市北区で80年以上続いたとされる銭湯「明治湯」が、令和3年に惜しまれつつ閉業してから約3年。この歴史ある銭湯が、地元の若手実業家やクリエイターたちの手によって「明司湯」として生まれ変わり、2025年8月1日にグランドオープンしました 。
このプロジェクトを立ち上げたのは、京都で住宅建築を手がける株式会社ハイトラストの代表取締役、坂口祐司氏が率いる「京都銭湯甦生プロジェクト委員会」です 。坂口氏は、元々この建物を新築分譲住宅にする予定でしたが、銭湯という文化的価値を残すことを決断しました 。自身の銭湯での思い出を語り、「地域と育む銭湯」というコンセプトを掲げました 。オンラインでのコミュニケーションが増える現代社会において、銭湯が地域の人々を繋ぐ場所になることを願っているといいます 。
プロジェクトのコンセプトは「銭湯2.0」です 。単に廃業した銭湯を再開するのではなく、時代に合わせた体験価値を提供する「新しい形の銭湯」として進化させることを目指しています 。約2年間の準備期間を経て、伝統的な銭湯の雰囲気を残しつつも、革新的な要素を取り入れた施設が完成しました 。
施設のこだわりと新しい銭湯体験
明司湯は「今日はちょっと特別な日にしたい」と思ったときに選ばれる、“もうひとつの拠点”となることを目指して設計されました 。サウナ設備: 施設最大の目玉は、大型サウナです 。最も高い位置にある「ぶらんエリア」では足をぶらぶらさせて座ることができ、あぐらをかける広さもあります 。中温の「ねっぱエリア」では、スチームが定期的に押し寄せ、締めの利用におすすめだといいます 。サウナ初心者には、低めの「あぐらエリア」が用意されています 。
浴室と水風呂: 浴室は元々のレイアウトを活かしつつ、全タイルを貼り替えて清潔感を演出しています 。お湯は42℃に設定され、深風呂では下から熱が伝わる設計で、熱湯派にも対応しています 。水風呂は16℃に設定され、冷却装置によって季節を問わず安定した水温を実現しています 。
番台酒場: 従来の番台は、入浴後に飲み物を楽しめる立ち飲みバー「番外酒場」として生まれ変わりました 。アルコールを含むドリンクが提供され、交流の場となることが期待されています 。
歴史の継承: 約80年使われていた古いロッカーや体重計が一部残されています 。天井の高さや土壁といった昔ながらの建築素材も保存されており、歴史と現代が融合した空間となっています 。
坂口オーナーは、銭湯を拠点に事業を拡張していく計画を明かしています 。すでに隣接する物件も購入済みで、将来的にマッサージや食事処など、銭湯と連携したサービスの展開を検討しているといいます 。また、クリーニング店や喫茶店など、長年営業してきた店舗の価値を残す取り組みにも興味を示しており、地域コミュニティを活性化する事業を継続していく考えです 。
「毎日通う銭湯」ではなく、「今日は特別な日にしたい」ときに選ばれる場所 。明司湯は、京都の銭湯文化を継承しつつ、新しい価値を創造する「銭湯2.0」として、多くの人々に愛される拠点となることを目指しています 。
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