【京都市】2023祇園祭前祭で宵山の鉾町を歩く 月鉾 函谷鉾 鶏鉾

 2023年祇園祭の宵山で室町通り、新町通に集中する鉾町を歩いてみました。いくつかの山鉾を紹介します。

祇園祭宵山

 月鉾は、鉾頭に新月(三日月)をかかげ月読尊を祀る鉾。すべての山鉾の中で最も大きく、そして最も重いといわれています。破風蟇股には左甚五郎作といわれるうさぎの彫り物が飾られています。屋根裏には円山応挙作の「金地彩色草花図」、天井裏は岩城清右衛門作「源氏物語五十四帖扇面散図」。まさに「動く美術館」の象徴です。

祇園祭宵山

 函谷鉾は、巡行の順番の決まっている「くじ取らずの鉾」の一つです。応仁の乱以前に起源があるとされ、天明8年(1788)の大火で消失しましたが、天保10年(1839)函谷鉾町の先人達により現在の函谷鉾が復元されました。稚児人形は、左大臣一条忠香卿の令息実良君(明治天皇の后、昭憲皇太后の実兄)をモデルに製作されました。「嘉多丸(かたまる)」と命名されています。西陣織の伝統技術があますところなく織り込められています。

祇園祭宵山

 鶏鉾は、古代の中国で、天下泰平が続き、訴訟用の太鼓(諫鼓)が放置され、苔が生えてしまい、鶏が宿ったという伝承にあやかったといわれます。真木のなかほどの天王座には、航海の神といわれる住吉明神を祀っています。鶏鉾の見送タペストリーは有名な毛綴でトロイの皇子へクトールが妻子に別れをつげる図。この見送は、16世紀頃ベルギーで製作、江戸時代初期に輸入されたものと考えられ、国の重要文化財に指定されています。

祇園祭宵山

 7月24日の後祭では、橋弁慶山、南観音山、浄妙山、八幡山、鯉山、北観音山、黒主山、役行者山、鈴鹿山、鷹山、大船鉾の11基が巡行します。ぜひそちらにもお出かけください!

2023/07/18 18:56 2023/07/18 20:35
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