【京都市西京区】洛西ニュータウンで団地の空室をコミュニティースペースへと奮闘する大学生3人娘 ミニカフェや歌声喫茶も!
洛西ニュータウンを盛り上げようと洛西“SAIKO”(さあ、いこう)プロジェクトに賛同した元気な女子大生たちがタウン内の東竹の里市営住宅エリアに飛び込んできて奮闘しているとの噂を聞きつけ、2024年7月9日に同団地の集会所を訪問しました。
この日行われていた「ミニカフェ」の会場には、次々と住人らがやってきました。久御山町の株式会社アグティの行っている地域循環ワークシェアリングとしての洗濯物たたみの仕事を終える頃、3人の若い女性たちがやってきて、今、京都でブームになっているモバイル屋台を組み立て始めます。
「らくさいっこ」と書かれたポップの上で緑茶とお菓子のサービスが始まりました。テーブルを囲んで、網戸がない、虫がやばい、この防虫の薬いいよなどの東竹の里市営住宅のあるあるネタや高齢者の住人たちから終戦を迎えた子供の頃の話など、住人らと女性たちがすでに打ち解けあって友人のように話が盛り上がっていきます。
「この子たちが来てくれるようになって、ミニカフェの日が楽しくて待ちきれないのよ」と話すのは、84歳になる荒牧清子さん、5歳の時に終戦を迎えたといいます。荒牧さんは、若いころからミシンを踏むのが得意です。ポシェットや巾着などもお手の物。らくさいっこたちもプレゼントしてもらったお揃いの逸品を持っています。
「らくさいっこ」は、ぽかぽか隊長こと京都女子大学の浦井陽向さん、にこにこ隊長こと京都府立大学の渡邊優希さん、わくわく隊長こと立命館大学の大竹莉瑚さん。それぞれ4回生です。大学も専攻もばらばらな3人娘は、縁あってこのプロジェクトで知り合いました。それぞれ、「今の社会やまち、生き方にもやもやを抱え、自分らしく働ける地域や社会の在り方を模索していたという共通点があった」のだそう。
メンバーの一人、青森県出身の大竹さんは、この日、住人と一緒にやってきました。この6月に活動を続けるために市営住宅の一室に引っ越してきたからです。「住人さんとの心の距離がよりぐっと縮まった」といいます。浦井さんも「コミュニティスペースで人とのつながりを感じて、困っている時に頼れる人がいないなどの孤独感を無くしてもらえたら」と話します。
取り組みを始めた早々に、団地1階の空き部屋を改装して、気軽にコミュニケーションができる場を作ろうとクラウドファンディングにも挑戦。1,243,000円もの支援が寄せられました。いよいよ、コミュニティースペースの工事も始まります。これからも「らくさいっこ」と住人らの活躍を応援したいですね!