【京都市上京区】堀川に茶室が突如出現! 宮大工目指すアメリカ人留学生の母国アメリカへの熱い夢

京都市上京区の堀川遊歩道、二条城の向かい側で毎年恒例となっている「堀川茶室」が、今年は10月に姿を現しました。例年は11月の学園祭シーズンですが、今年は大阪万博の会期に合わせた特別開催となり、2025年10月11日から13日までの3日間の開催となりました。多くの地域住民や観光客で賑わいを見せました。

堀川茶室

この茶室は、京都市内にある京都建築専門学校の生徒さんたちが、日頃の学びを活かし「建工祭」の一環として建設するものです。佐野春仁校長の指導のもと、主に2年生の大工部生徒が中心となり、丸太を縄で固定する伝統技法を用いて組み上げられました。特筆すべきは、茶室の材料です。京北の放置林から学生自らが間伐した竹や杉、もち米の後の萱(かや)など、再生可能な自然素材が使われています。

堀川茶室

佐野校長は「コンクリートのように産業廃棄物にならない植物再生資源を使う技術を、若い世代に引き継ぎたい」と、伝統建築が持つ環境への優しさを強調されました。茶室ではお茶部の生徒さんによるお茶会が開かれ、席を増やしたにもかかわらず、一時一時間半待ちとなるほどの盛況ぶりでした。

堀川茶室

海を渡り上京区で学ぶ「熱い志」
 今回、建設に携わった学生の一人に、アメリカからの留学生、ジャクソン・オットーさん(Jakson Otto)がいます。将来「宮大工」を目指すジャクソンさんは、「高校生の頃から日本の伝統建築に憧れ、宮大工になるために日本に来ました。近代的な建築とは違う、自然に近い建て方を学びたいです。」と流暢な日本語でその志を語ってくれました。

堀川茶室

ジャクソンさんの夢は、日本で学んだ技術を母国アメリカに持ち帰り、環境問題の解決に役立てること。伝統技術が、国境を越えて未来の環境を担う可能性を示しています。堀川のほとりに建つこの茶室は、地域に根差した学生たちの学びの場であると同時に、世界的な夢を持つ若者の情熱が交差するスポットとなっていました。

堀川茶室

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