【京都市北区】今宮神社で地域のみなさんによって茅の輪が設置されました! 今年はちびっこ茅の輪も
夏越祓(なごしのはらえ)も近づいた2025年6月22日に今宮神社を訪れると大茅の輪が設置されようとしていました。設置の指導などをされていた神職さんに伺うと、手慣れた様子で作業を行っていたのは、専門職の会社ではなく、この地域の集まりで「ムラサキノハレ」の皆さんだそうです。
代表理事の渡守仁さんにお話を伺いました。3年前に氏子さんたちの有志を集めて結成された同会では「地域と神社の繋がりを復活させたい」との宮司さんの思いも受け、最初はサスティナブルなお店など、紫野や西陣の出店者が揃う地域住民参加型の「ハレトケ市」から始め、11月(霜月)の神迎え神事や湯立神事などの手伝いなどやれることを少しずつ増やしてきたのだそうです。今では、毎年春と秋に市を開催されています。
今年は会として本格的に茅の輪作りに貢献しました。今は、街中でチガヤも採れなくなっているため、この日の午前中は芽の輪に使うカヤを会の仲間とその家族で許可を戴いて京北町まで刈りに出かけ、軽トラック一杯持ち帰ってきました。たくさん集まったので、大茅の輪とちびっこ用の茅の輪も作成することができました。
今宮神社の大森直樹禰宜の指導の下で、地域で刈られたカヤ類をいただいて、親子連れ数十人がいただいて帰る小さな茅の輪作りにも挑戦。お祓いもしてもらい、たくさん作ることができました。大森禰宜は、「かつては農家でしめ縄なども作っていましたが、今またこういった形で地域の方との親交が深まって、伝統などを伝えていく機会にもなっています」と話してくださいました。

写真提供 ムラサキノハレ 渡邊良則理事
茅の輪とは、毎年1年の半分にあたる6月30日の夏越祓(なごしのはらえ)の際に、神社の参道に設ける、チガヤで作った輪のことです。これを作法どおりにくぐると残りの半年、穢れが祓われ、無病息災でいられるといいます。昔の人が節気といって、暦の節目を重要視した名残でもあります。「水無月の夏越の祓する人は千年(ちとせ)の命(よわい)延ぶといふなり」と「拾遺和歌集」の和歌にも詠まれています。
今宮神社では、京都三奇祭の一つ「やすらい祭」が平安時代の末から受け継がれています。
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